東京高等裁判所 昭和40年(行ケ)45号・昭40年(行ケ)46号 判決
原告主張の請求原因事実は当事者に争がないから、本件審決は違法として取消を免れない。よつて、原告の各請求を認容する。
〔編註〕 本件における当事者の主張は左のとおりである。
一、特許庁における手続の経緯
原告は、登録第四九七、九四二号および第四九七、九四三号商標(以下「本件各商標」という。)の商標権者である。本件各商標は、それぞれ別紙(一)および(二)表示のとおりの構成で、いずれも旧商標法施行規則第一五条による商品類別第六五類「運動具」を指定商品とし、登録第三一〇、七二一号商標の連合商標として、昭和三〇年一〇月二六日出願され、昭和三二年三月八日登録された。ところが、被告が昭和三四年三月七日本件各商標につきそれぞれ登録無効審判を請求した(昭和三四年審判第一一六号、第一一七号)のに対し、特許庁は右両請求について併合して審理したうえ、昭和四〇年四月二四日「登録第四九七、九四二号および同第四九七、九四三号各商標の登録を無効とする。」との審決をし、その謄本は同年五月一二日原告に送達された。
二、本件審決理由の要点
本件各商標は、その登録出願当時被告の商号の著名な略称として取引者、需要者間に認識されていた「フタバヤ」を含むから、旧商標法第二条第一項第五号により被告の承諾を必要とするものであるところ、被告の承諾があつたことを認めることができないから、その登録を無効とすべきである。
三、本件審決を取り消すべき事由
原告は、本件各商標の登録出願当時、被告の商号の略称「フタバヤ」を使用することについて被告の承諾を得ていたから、本件審決は取り消されるべきである。
第三、被告の答弁
原告の請求原因事実を全部認める。